京都国立博物館『国宝展』レポート!

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事務スタッフブログ、今回も参ります。

今回は、京都国立博物館で行われている『開館120周年記念 特別展覧会 国宝』に行って参りました~。

全部国宝。教科書に載っている作品たち。世界的に価値があると判断された日本の宝。
国宝展って41年ぶりなんですって。
これは行くしかない。

ちなみに『国宝』という言葉が生まれたのも、京都国立博物館が開館したのも120年前だそうですよ。
京都国立博物館といえば、数年前にリニューアルして、平成知新館ができましたね。いつも良い企画をされている博物館さんです。
ここの企画した展覧会によって、伊藤若冲の人気に火がついた、とも言われています。
春と秋には大型の展覧会が毎年開催されてますね。

今回の私の目的は、
縄文の国宝4点、地獄草紙、六道絵、雪舟の国宝作品6点、曜変天目茶碗、でございます(Ⅰ・Ⅱ期に集中)。
よくご存知の方は、「えっそこか……しぶいな……」と言われるかもしれないラインナップですね。

 

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まずは縄文の国宝4点。
『火焔型土器no.1』『縄文のビーナス』『縄文の女神』『仮面の女神』でございます。
この4つが揃うのは初めてのことだそうです。教科書の始めの方に必ずといって良いほど載っている作品たちですね。直接会うのははじめての作品たちです。

『火焔型土器no.1』は、縄文雪炎(じょうもんゆきほむら)とも呼ばれている土器です(かっこいい)。

火焔型土器 縄文雪炎

表面には、複雑な文様が立体的に表現されており、それが器のフチから飛び出ている部分がまさに燃え盛る炎のよう。「火焔」に例えられるのも、頷けます。
ところで、火焔型土器に考古学的価値でなく芸術性を見出したはじめての人はどなたかご存知ですか?

太陽の塔を作り、「芸術は爆発だ」という名言で有名な、岡本太郎さんです。
芸術家らしいものの見方ですね~。立場が違うとやはりものの見方も違ってくるのでしょうか。

 

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『縄文のビーナス』『縄文の女神』『仮面の女神』

土偶

人体を大きくデフォルメした姿。そのどれもが違った特徴的な形をしています。
この3つを揃って見られるとは…!特に教科書に載るのは『縄文のビーナス』ですかね。
個人的に衝撃だったのは、『縄文のビーナス』の帽子の上にかなり単純な渦巻き模様が描いてあったこと。なんの意味があるのでしょう。帽子の模様とかはけっこう凝ってるように見えるのに、ここは単純なのは何故。

また、『仮面の女神』の首のあたりにある、完全に貫通している穴も謎です。なにか紐でも通していたのでしょうか……?
私の知人の言葉ですが「古代は考古学的物証(要するに遺物や遺跡)が少ないので、その中で事実を探求するのは妄想に近い」……と。

妄想は言い過ぎだろう、と思いながらも、そうした謎に想像を膨らますのはなかなか楽しいですね。

美術館・博物館に決まった見方、正しい見方はありません。作品を見て、自由に感想を抱いて、非日常的空間から帰ってくる。そこが面白いところだと思います。

 

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次に見たかったのは、『地獄草紙』『六道絵』でございます。

『地獄草紙』、おどろおどろしい地獄の様子……どんな罪を犯したらどういう地獄に落ちるかという説明に挿絵が付いた巻物です。

この『地獄草紙』、背景に暗く色が塗り込めてあるのですが、これがまた薄気味悪さを醸し出していますね。地獄の不気味さがたくみに表現されています。
しかし、描かれている拷問の様子がまあグロテスク。ここで詳しく描くのはやめましょう。

これが「活活(かつかつ)」という鬼の呪文で元通りに元気な人間に生き返り、また拷問される……
これらが書かれているのが『六道絵』地獄道のうち等活地獄、ということになります。

鬼 地獄

地獄絵は好みのジャンルではあるのですが、「怖い!!」と言われるのが目にみえておりますので、このあたりで。
興味がある方は見に行ってみてください。

 

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そして国宝に6点も指定されている画家・雪舟の、その6点すべてが1部屋に大集結している中世絵画のコーナー。
雪舟は、私が小学生のときから推しの画家です(よく「どんな小学生やねん」と言われる)。

雪舟のエピソードと言えば……
『幼いころお寺に入ったは良いが、絵ばかり描いて修行をしようとしないので、罰として建物の柱にしばりつけられてしまった。
しかし雪舟は、床に落ちた涙を足の親指につけて鼠を見事に描きあげ、そのたくみさに驚いた僧が、絵を描くのを許してしまった』
……というお話で有名ですね。このお話が子供ながらに印象的で、雪舟を好きになりました。

小学生のときに開かれた雪舟の大きな展覧会にももちろん行きましたとも。それでももう一度会いに行く。それが美術鑑賞。

やはり圧巻は『慧可断臂図』でしょうか。

慧可断臂図

ある僧が、自らの手を切って差し出すことで決意を示し、高僧に弟子になることを許された場面です。
顔はとってもリアルで細かく書かれているのに、高僧の服はかなり大胆で太い線で表現されていたり、岩肌はいつもの雪舟のくせがよく出ていたり。
さまざまな線が混在しており、見比べてみるとなかなか面白いですよ。
その中でも、特に気になる「線」は、切られた断面にうっすらと書かれる赤い線。
他はほとんどセピア調で描かれていますが、そこに色がついているのが、その僧の決意がそこに現れているようにも見えました。

 

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そして最後に、曜変天目茶碗(これだけⅡ期)。
曜変は、もともと窯変と書き、「釜の中で変化した」というような意味なのですが、なぜ「曜」の字になったかというと、この茶碗を見ればよくわかります。

曜変天目

器の中に星空が輝いている……!!!
深い青に星のような斑点が飛び散り、見る方向によっては玉虫色のようなきらめきを見せる、とても美しいお茶碗なのです(絵では表現できていない)。
この変化が偶然起こったものだと思うと、なんだかロマンを感じますね。

曜変天目茶碗は現存しているものがほとんどなく、世界で4点だけ。
そのうち、大徳寺龍光院所蔵のものが今回やってきています。
龍光院所蔵は普段非公開で、めったに見られない一品!
(余談ですが、大徳寺さんは私の押しの『百鬼夜行絵巻』である真珠庵本もお持ちです。良いものをお持ちです)

ちなみに、館内で列形成がされているのはこの作品だけでした。それくらいすごい人だかり。

また、ライティングにこだわりを感じました。天井からのライトではなく、展示ケースの上にライトを置き、曜変天目独特のきらめきが綺麗に見えるように考えられていたように思います。
博物館の方々のこだわりが垣間見えますね!

 

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…とまあ、変なところが着眼点かつ好き勝手書かせていただいた、今回の「国宝展」レポートでした。
2週間ごとに展示替えがありますので、ぜひ作品をチェックして、行ってみてくださいね。

開館120周年記念 特別展覧会 国宝

会期:2017年10月3日(火)~11月26日(日)
※展示替がⅠ~Ⅳ期あります。
休館日:月曜日
開館時間:午前9時30分~午後6時
※金・土曜日は午後8時まで夜間開館
会場:京都国立博物館 平成知新館【東山七条】
公式HP:http://www.kyohaku.go.jp/

混み具合は、京都国立博物館のツイッター( @kyohaku_gallery )で待ち時間が確認できます。

午後からが空いていて狙い目。閉館時間から見たい時間を逆算したら良いくらいかもしれませんね。
ただ、待ち時間は0分でも、館内はギッチギチでした…。部屋の順路はありますが、作品は自由な順番で見れますので、空いている作品から見るのがコツです。私は目的の作品だけじっくり見るため並びました。

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