ブリューゲル「バベルの塔」展〜タラ夫の衝撃〜

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東京会場から大阪会場に来た、『バベルの塔』展を、見に行ってきました~!

大阪では、中之島にある、国立国際美術館にて開催されています。

日本にくるのは実に24年ぶりの『バベルの塔』!
一度この目で見てみたかったのです!
さて、以下はちょっとネタバレになりますよ!ご注意!

 

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この絵を描いたブリューゲル。
数年前に、彼の展覧会が京都の美術館「えき」で行われ、その版画を見たときのことはなかなか忘れることができません。

 

どんな絵を描く画家なの?と言われますと、それはもう『よくわからない絵』です。

 

描かれている内容としては寓話(教訓的な話)なので、その教訓をよく知っていれば、理解できる部分もあるのですが、
寓話を知っている人でも、よくわからない部分もあるらしい……、という絵です。

 

ただ、その強烈な個性、一度見たら、変な意味でやみつきになります(笑)

 

とにかく変な人物・生物が多い。
動物のような頭をもっている人?や、
木やツボ、卵などのような身体になってしまっている人など……。
ありえない方向に関節が曲がっているけれど骨が折れている風でもない人、が個人的には衝撃的でした。
それらが小さな画面にところ狭しに描かれ、狂宴を繰り広げているようにさえ見えます。

ずっと見ていても飽きません。
絵がとても細かく、丁寧に描かれているので、ルーペを持っていったほうがより楽しめますよ!

 

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また、もうひとつ面白かったのが、『バベルの塔』の想像の限界の話です。

 

バベルの塔のお話自体は旧約聖書の中のひとつのお話で、有名ですね。

とっても簡単に言うと、
『むかしむかし、人々は団結して、天に届くほどの塔を建設しようとしたことがありました。
それを知った神様は怒りました。
そこで神様は、もともと一つだった人々の言語を、バラバラに分けてしまいました。
互いに互いの言っていることがわからなくなり、コミュニケーションが取れなくなった人々は、各地へ散り、塔は完成しませんでした……。』

というお話です。

 

昔の人はどうやってバベルの塔を描いていたのか?それは、過去の絵たちを見ればわかるというのです。
どうやら昔の人は、「背の高い建物」そのものが想像できなかったために、3階建てくらいのバベルの塔しか描けなかったのだとか!
想像力の限界、というやつですね。

 

『絵には、その人の思想・認識だけでなく、時代までもが立ち現れる』
なかなかおもしろいことを知りました。

 

そして、ブリューゲルが描いたバベルの塔は、まだ建設途中であり、人物の小ささから、それでも建物の裾野にあたる部分でさえ巨大なのがわかります。
それがゆえに、この建物の巨大さと、これからどれだけ高くなっていくのだろうという想像の余地を残している……という表現の巧みさ・新しさには驚きました。

 

また、ブリューゲルは、インパクトのある版画の方でも有名ですが、同時に、当時の人々の風俗を丁寧に描いたという点でも、優れた画家であるそうです。
実際、そのバベルの塔には、多くの人がただ描かれているのではなく、その人達の動きが見え、生活が想像できます。
バベルの塔の中には、建築現場の他、人々が祈りを捧げる教会まで設置されています。表面しか見えませんが、もしかすると中には食堂やトイレなんかもあるのかもしれませんね(笑)
東京藝術大学さんが、これを3D化したり数倍に拡大した複製画を作成したりと、研究にいそしんでいるそうです。
それをまとめた動画も、勉強になりました。こんな研究ができたら楽しいでしょうね~!

 

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そして、「ああ、充実した展覧会だったーー……」と、出口を出た途端、いました。

 

タラ夫。

 

鱈にすね毛のはえたおじさんの足がニョキッと伸びている、なんとも言えないキャラクターの巨大ぬいぐるみ!!!
(※このときは大きなぬいぐるみかと思っていたのですが、どうやらきぐるみらしいですね)

 

まあ、版画の中に居た登場人物(登場魚人?)だったのですが、それを立体化したらしいです。
なんとラインスタンプまであり、公式HPでは、とことこ画面を歩いています。シュール……

 

とりあえず、いろいろとタラ夫に持って行かれた展覧会でした。

 

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ボイマンス美術館所蔵ブリューゲル『バベルの塔』展
16世紀ネーデルランドの至宝 ボスを超えて

期間: 2017年7月18日〜10月15日
場所: 国立国際美術館
公式HP: http://babel2017.jp/

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