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絵本づくりの?と!(ヒントとポイント)「公募(コンペ)にチャレンジ!」

通信講座で絵本づくりを受講後には、コンペに出品してはいかがでしょうか?
有名なコンペは、ほとんどが年一回の応募受付がされています。
自分が作りたい絵本のイメージを固めるためにもコンペ対応も考えてみましょう。

出品のためには、まずはスケジュールを確認して作業を進めてくださいね。
「絵本づくりコース」ではアイデアの整理から全見開きの下描きと、1見開きのカラー仕上げまでが課題になっています。 なので10の課題が終わっても、15見開きの作品なら残り14見開き(+表紙の場合もあり)の作画着彩の時間が必要になります。

例えば、課題をひと月に1回提出で10ヶ月かかります、残り14見開きを2ヶ月(ひと月に7枚=1週間に2枚近くカラー仕上げ)と考えると、仕上がりまで1年間位の時間がかかります。
まして、初めての製作の方なら、もう少し時間に余裕があってもいいかもしれません。 もちろん制作時間は人それぞれですので、スケジュールの組み方(夏は休みたい等)や全体の作業バランス(カラー仕上げに時間をかけたい等)を考え、自分の作業全体をイメージとして、仕上がりまでの時間を計算して予定を立てることが大切です。コンペに出品される場合は、今からいろんな情報を確認しておくと絵本づくりのイメージも広がると思います。

有名な絵本のコンペには「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」がありますが、海外出品は敷居が高いという方や、ストーリーも合わせての作品づくりの方には、もちろん日本にも絵本のコンペが沢山あります。

例えば「MOE 創作絵本グランプリ」は、雑誌MOEを発行している白泉社が主催しています。 ただし、いろんなコンペの主催者は出版社だけではなく、ギャラリーや財団などいろんな場合があります。これは絵本の持つ多様性のあらわれですので、いろんな場所で絵本が求められていることがわかります。
では、ここ数年の通学でのコンペの受賞状況も参考にどうぞご覧ください
https://www.art-school.co.jp/blog/picturebook/8204/

そして応募先を決めるに際には、締め切り時期だけではなく募集要項もチェックしてください。基本はHPに情報がアップされていますが、それぞれのフォーマットが一定ではないので、わかりにくい場合もありますが、よく読むといろんなことがわかってきます。
例えば応募資格として『ピンポイント絵本コンペ』では「オリジナル、未発表のもの。読者対象問わず」とあり、『講談社絵本新人賞』では「幼児・児童を読者対象とした自作未発表の創作絵本作品」とあります。

つまり、公募で求められる絵本とは、作者がつくっただけでは完成せず、読者が読んで初めて完成するという事なので、対象読者を設定しコンペが開催されているということです。読者をどう設定するかによって、おのずと作品の細部は変わってきます。 今まで読者対象を考えて、絵本を作っていたのかと自問する必要がでてきます。 一例ですが幼児・児童を読者に設定した場合は、難しい表現は避けた方が幼児・児童にはには伝わりやすく、反対に読者対象を問わない場合は、多様な表現が試せると思います。

絵本づくりの?と!(ヒントとポイント)「公募(コンペ)にチャレンジ!」

以下に、開催回数の多い主な絵本コンペの情報の一部をピックアップします。ただこれは現時点での情報なので、まだ昨年のままの情報もあります。情報は変わりますので、常に新しい情報にアクセスし対応するようにご注意下さい。

2023年に24回目

◆ピンポイント絵本コンペ
https://pinpointgallery.com/24thouboyokoehoncompe/
主催/Pinpoint Gallery 応募資格は不問、参加料4,000円が必要。オリジナル、未発表のもの。読者対象問わず。

2022年に29回目

◆おおしま国際手づくり絵本コンクール
http://www.ehonkan.or.jp/recruit/contest_index.html
主催/射水市絵本文化振興財団 募集内容は未発表の手づくり絵本。過去1年以内に制作したものでテーマは自由。

2022年に43回目

◆講談社絵本新人賞
https://cocreco.kodansha.co.jp/general/news/picture-book/eaward/Kk6sD
主催/講談社 募集内容は原則として、幼児・児童を読者対象とした自作未発表の創作絵本作品。単行本として絵本を商業出版(自費出版・共同出版を除く)された実績のある方は応募できない。

2022年に10回目

◆MOE 創作絵本グランプリ
https://www.moe-web.jp/writer/
主催/白泉社MOE編集部 本格的な1冊の絵本を念頭に、MOEや絵本界で活躍できる「プロ」の才能を広く募集。応募方法の詳細はMOE本誌にて発表。

2022年に39回目

◆ニッサン童話と絵本のグランプリ
https://www.nissan-global.com/JP/SUSTAINABILITY/SOCIAL/CITIZENSHIP/FAIRYTALE/GUIDELINES/
主催/ニッサン自動車・(財)大阪国際児童文学館 応募資格として年齢の制限はないが、作品を商業的に出版されたことのないアマチュアの方に限る。子どもを対象とした創作絵本を募集。作品のテーマや構成、時代設定等は自由。未発表の日本語の作品に限る。

2022年に5回目

◆ビルボ絵本大賞
https://www.bilbo.co.jp/ehontaisho/
主催/株式会社ビルボ 子どもたちに向けた絵本。絵本作家の原石発掘と新たな絵本の出版を目指し、永く読み継がれる絵本を後世に残すことが目的。作品のテーマは毎回変わる、今回は「友情」。

 

以上が毎年募集されているコンペの一例です。過去の入選作品をアップしている場合もあるのでHPをよくチェックして下さいね。また何年も長く続くコンペは信頼されている証拠です。もちろんこれ以外にも沢山のコンペ・公募が毎年募集されていますので、自分に合うものを公募情報雑誌やHPで探すことも楽しんで下さい。

最期に、コンペに出すことで作品は一旦自分の手を離れます。手元に置いたままの作品はどうしても思い入れが強くなり、なかなか客観視できない場合が多いのです。長い時間を費やして作品をつくったら、やみくもに応募するのではなく、自分の作品はどういうものなのか?何を伝えたいのか?応募要項も合わせて考える事が、自分の作品を客観的に観る事に繋がりますので、ぜひチャレンジして下さいね!

絵本づくりコース講師/中田弘司

 

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